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なぜ今の Windows Phoneはダメなのか? という考察

投稿日:2016年9月12日

 2016年9月現在、大苦戦を強いられている Windows Phone。 一体何がしたいのか?どこへ行きたいのか?これから何が始まるのか?終わるのか? 全く先が見えない状態と言っていいと思います。

 そこで、『なぜ今の Windows Phone はダメなのか』 について勝手に考察してみました。

パっと思いつくこととして以下のテーマで書いていきたいと思います。

・消費者が しあわせになれない。
・開発者がしあわせになれない。
・Microsoftが本気で取り組んでいない。

消費者が しあわせになれない

 日本では 2015年に 4年ぶりの発売再開となった Windows Phone. MADOSMA Q501 が2015年の6月に登場して以来、Windows Phoneにも新しい時代が訪れると多くの人が思ったはずです。 当時の雰囲気としては「今からアプリの開発を始めておけば、これからとても良いことが待っているかもしれない」、「今後 Windows 10 Mobile の登場も控えているし、確実にアプリの充実は図られる」、「今後も参入メーカーがたくさんいるのでバラエティ豊かな Windows Phone端末を楽しめる」という感じでした。

 しかし、端末こそすごい勢いで増えた Windows Phoneでありながら、 Phone 8.1 OS から Windows 10 Mobile になり UWPアプリを含めたアプリの充実が図られるかと思ったら Windows Phone自体の全体のシェアは急落。 アプリも増えたのか減ったのか、参入してくれるメーカーもあれば去っていくメーカーもあるというところです。

 フラッグシップ機の Lumia 950 (XL)も、発売開始から8カ月ほどで4割ほど値下げされ、現在ではほぼ投げ売り状態。 950 XL の生産は終了という事で、故障などした場合の交換用の端末が確保できない可能性も出てきたようです(今のところイギリスだけの話)。 MADOSMA Q601 でも発売から1カ月で1万円ほど値下げされ、消費者の中には「Windows Phoneはちょっと待ってから買ったほうがいい」という雰囲気が形成されている気がします。 Appleの製品は微妙に価格協定をしてるんじゃないか?と思うくらい価格が動かないけど、その分 消費者も安心できるところがあるのは事実です。

 また、正直言って、なんとなくスマートフォンを使っている人たちにとっては Windows Phoneは存在していない、という気もします(知らないほうがしあわせなのかもしれない)。

開発者が しあわせになれない

 これについては詳しいわけではないですが、「シェアが低い環境向けにアプリを作るということは、その見返りも少ない」ということに他なりません。 しかも Windows Phoneアプリ作成者向けの広告挿入SDKである「Microsoft Store Services SDK」は不具合だらけでバージョンアップは重ねていても一向に事態は好転していないようです。 「開発者は無料でアプリを作ってただで働いてくれ」という Windows XPあたりの時代のフリーウェア精神なのでしょうか? とにかく「開発者がしあわせになれない」ような場所に人は集まらないしアプリも増えないと思うのですが…。

 開発者といえば「ソフトウェア」だけでなく「ハードウェア」も開発者なのですが、Microsoftは、どうにも マウス(コンピュータ)や他の参入企業に対する協力姿勢が欠けているようにも感じてなりません。 なぜか相手が大手(HPとか)だと対応がすごく早い気がするのですが、そういうものなんでしょうか。 Elite x3に対しては Microsoft の Terry Myersonさんがビデオでコメントをしていたりしますね。

Microsoftが本気で取り組んでいない

 これも海外のサイトの Windows Phoneに関する記事への「コメント欄」を読んでると本当に消費者の悲鳴のような声が多数書き込まれています。
 海外では Lumia = Windows Phone といっても過言ではありません(Windows Phoneの中で Lumiaのシェアは 95%くらい、何よりも Lumiaというブランドの信頼感も大きいと思われます)。 しかも、ローエンドからミドル機が一番の売れ筋であることも事実です。 それなのに今後の Microsoftの方針としては Lumiaを終了して、ハイエンド・フラッグシップ機の Surface Phone だけに絞り込もうとしているようです。
 そんな Surface Phoneは なぜか発売予定日は 2017年 秋 ~ 2018年初頭 とかなり時間があいてしまうのも不思議でならないのですが、今まで一番売れていたゾーンを無くすことでワザとシェアを落としに行っているのではないか?とさえ思えてしまいます。
 現在の Windows 10 Mobileにおける Anniversary Updateの完成度も特に高いとは思えず、端末によっては一部の重要な機能が使えなくなるなど、かえって不便になることもあったようです。 こういうところもソフトウェア会社としての Microsoftのやる気が見えない、と思ってしまうところです。

 海外のサイトのコメント欄のうちの印象にあった1つは 「Satya Nadellaはライバル企業からの ”トロイの木馬 (Trojan)” じゃないのか?」なんてのもありました。 確かにサティアさんは Mobile戦略に消極的なようなので、現状を見ていると コメントをした人の気持ちも分からなくはないですね。

最後に

 結局、上の3つが相互に影響しあって強固な負のスパイラルを作り上げてるように思います。 とにかく「全く違う何か」を混ぜていかないと今後の浮上は期待できない気がします。

 以前、Surface Phoneの Leak情報で出てきたスペックを見ると、RAMが 8GB、ストレージが 128GB~ 512GBと、かなりブッ飛んでたように見えたのですが、それも 2017年秋以降ということになると他のライバル端末との差もあまり無くなってしまうのではないかと思います。 NOKIAのカメラ周りの開発チームはすでにMicrosoftを離れてNOKIAへ戻っているので、Lumiaに特徴的だったカメラ品質の PureViewは Surface Phoneには載らないと思われます。 何もかもがズレていってしまっているような Microsoft、そもそもの戦略があるのかさえ心配になってきます。

IDCによる 2020年のスマートフォンシェア予測 によると、Windows Phoneは 0.1%にまで落ち込むと予測されています。 そうならないように頑張ってもらいたいものです。







-Surface Phone, Windows 10 Mobile

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